アプリケーションノート
性能、スピード、再現性の考慮
RF/マイクロ波テスト・システムのほとんどは、増幅器、送信機、受信機などのデバイスを測定しますが、個々のテスト・システムには固有の環境、要件があります。個々の状況が異なっていても、RF/マイクロ波テスト・システムを構築する際には、性能、スピード、再現性という普遍的な3つの要素が互いに関連し合います。システム開発者が直面する個々の状況の中で、これら3つの要素のトレードオフが、必要な測定品質を実現するためのキーポイントとなります。
これらのトレードオフは、被試験デバイス(DUT)と測定器間の経路での、さまざまなポイントにあります(図1)。このアプリケーション・ノートでは、このようなトレードオフのためのフレームワークを提供し、RF経路に存在する一般的な問題を解決するための6つのヒントを提供します。
ヒント1は、6つすべてのヒントの基礎となるものです。残りのヒントが、3つの主なトレードオフを取り扱っています。ヒント2~5は、性能を向上させるためのヒントです。ヒント6では測定スピードを、ヒント3と4では測定の再現性を向上させるためのヒントを紹介します。一般的に、これらのヒントは100MHz~26.5GHzまでのレンジの信号に適用できます。
ヒント1:性能、スピード、再現性の優先順位
6つのヒントのための基礎として、本書での性能、スピード、再現性の定義を明らかにすることが重要です。ほとんどの状況でこれらのうちの1つか2つの要素が、テストの要件を満たす機器を選択する上での主要な要素となります。どのような場合でも、性能、スピード、再現性の相互関係とトレードオフ(表1~3)を詳しく調べることが、固有の状況に対応するために役立ちます。
用語の定義
性能
RF/マイクロ波テスト機器に対して、キーサイトはその確度、測定レンジ、帯域幅を中心に「性能」を定義しています。測定器の確度には、振幅/周波数測定の絶対確度の仕様が含まれています。測定レンジ仕様には、信号レベルの正確な評価を行うためのダイナミック・レンジ、歪み、ノイズ・レベル、位相雑音が考慮されています。帯域幅とは、処理や解析を行える周波数の幅やデータ・レートです。
スピード
テスト・システムのスピード(スループット)は、ハードウェア、入出力(I/O)、ソフトウェアによって決まります。ここではハードウェアと、測定のセットアップ時間、測定の実行時間、データ処理時間、データ転送時間という4つの要素に焦点を当てます。RF/マイクロ波では、(スイッチのクローズ、パワー・レベルなどの)変更後のDUTやテスト・システムのセトリング時間が、セットアップ時間の重要な要素となります。
再現性
どのようなテスト・システムでも、テスト間で一貫した結果が得られることが重要です。しかし、再現性は高いレベルの確度を意味しているのではありません。確度は個々の測定器の性能に依存しています。その代わりに、再現性は、仕様化された確度に関わらず一貫した結果が得られることを意味しています。どのような測定器でも、再現性は測定やモードごとに異なることがあるため、製品の仕様をチェックしたりメーカに問い合わせることが大切です。再現性は、アベレージング回数を増やしたり、標準化した測定に正確に近づくようにアルゴリズムを修正することにより、ある程度まで改善できます。また、中心周波数、スパン、減衰レベルなどの測定設定の変更を最小限に抑えることによっても最適化できます。
キーサイトの素晴らしい製品/ソリューションについてさらに詳しくご紹介いたします。今すぐダウンロードしてください!
何をお探しですか?