バッテリーテスターの測定確度仕様の理解

ホワイトペーパー

確度および誤差の概要

 

計測器メーカーのキーサイトは、測定パラメーターの誤差の大きさを、確度として示しています。例えば、電流測定確度の場合5 Aの電流測定に対して100 μAの誤差(または不確かさ)など、電流を測定する際に発生する誤差の量が仕様化されています。電流プログラミング誤差やソース誤差とは、目的の電流値を設定した時の誤差です。したがって、定電流充電レートを10 Aに設定した場合、システムのプログラミング誤差は25mAになる可能性があります。この場合、出力値は10 Aではなく10 A±25 mAの範囲内になります。この例では電流のソース/測定を扱いましたが、この概念は測定可能なあらゆるパラメータに当てはまり、電圧(V)、電流(A)、抵抗(Ω)、温度(℃)、圧力(各種単位)にも適用可能です。同様に、システムによるソースが可能なパラメータにはソース誤差やプログラミング誤差があり、これは通常、電圧/電流に限定されます。以上のトピックは、セル/バッテリーテスターやセルの化成システムのチャネルに適用されるように思われますが、これらの確度仕様の概念は、あらゆる測定機器(電圧計、内部抵抗測定器など)とあらゆる信号源機器(電源、ソース/メジャー・ユニット、アナログ出力信号発生器など)でも有効です。多くの場合、測定確度の議論では測定分解能も取り上げられます。測定分解能については本書の最後に説明します。