1. 電圧測定の基礎
1.1 様々な電圧計と電圧測定

電圧測定は、電子計測における最も基本的な測定の1つである。一般的には電子計測器が実行するのは、電圧の測定、電流(あるいは電荷)の測定、その両方(電力、インピーダンス)の測定、という形に大別される。
例えばオシロスコープはプローブの先端でセンスした電圧値を時間波形として画面に表示する測定器であり、測定対象となる物理量は電圧であるため、広義の電圧計といえる。ただし、今日では数GHz以上にも及ぶ高速の応答やサンプリングレートを重視した測定器であり、一般には電圧測定の確度や分解能は高くない。
デジタルマルチメータは最も基本的な電流・電圧計であり、ハンドヘルドタイプのものやベンチトップタイプのものなど数々のラインナップが存在する。速度の面ではオシロスコープには及ばないものの、電圧測定の確度や分解能は非常に高いものが存在するため、一般的な電圧測定の場面において最も広く用いられる。
エレクトロメータはデジタルマルチメータと同様に電流・電圧測定の機能を有する。電圧測定に着目すると、デジタルマルチメータと比較して測定端子の入力抵抗が高いことを特徴とする電圧計と位置づけられる。本文書ではエレクトロメータによる電圧測定のメリットについて記述する。   

1.2 電圧計の入力抵抗とは何か

電圧計を用いて電圧測定を行う際の接続図を図1に示す。被測定電圧源Vdutを電圧計で測定したい場合、図のように接続するのが普通である。ここで、理想的な電圧計は入力抵抗(内部抵抗)が無限大であるため、被測定電圧源から電流計に向かって流れる電流Iはゼロとなる。このとき、電圧計の指示値(測定値)はVdutと一致する。

図1 理想的な電圧計を用いた電圧測定

ところが、現実の電圧計の入力抵抗は有限な値であるため、実際には図2のように入力抵抗Rinputが理想電圧計と並列に存在することになり、結果として被測定電圧源から流れる電流はゼロではなくなる。

図2 有限の入力抵抗を持つ電圧計を用いた電圧測定

一般的なデジタルマルチメータの入力抵抗は10MΩであり、高級機では10GΩ以上の入力抵抗を保証するものも存在する。このとき、VdutとRinputとで決まる電流がこの回路に流れることになるが、図2の状況ではこの電流は電圧測定の結果に影響を及ぼすものではない。しかしながら、条件によってはこうした有限な入力抵抗が電圧測定結果に誤差をもたらすことがあるため注意が必要である。次章でその事例を紹介する。

2. 電圧測定における測定誤差と対策
2.1 電圧計の入力抵抗が生む測定誤差

電圧計に電流が流れることによって測定誤差が生じるのは、測定回路に存在する直列抵抗を考慮した場合である。図3のように、被測定電圧源と電圧計との接続パスに直列抵抗が存在する場合を考える。この直列抵抗は配線の持つ抵抗であったり、配線の途中に存在するコネクタの接触抵抗であったり様々である。

図3 配線の直列抵抗による影響

接続パスの直列抵抗Rpathに対して電流Iが流れることによりVerrが発生し、これが被測定電圧源と電圧計の指示値との誤差となる。ただし、通常はこうした接続パスの直列抵抗は数mΩから数Ωの範囲内であることが多い。そのため、電圧計の内部抵抗に対して十分小さく、誤差Verrは限定的となる。

ここまでは被測定電圧源の出力抵抗を考慮していなかったが、場合によっては図4のように被測定電圧源が出力抵抗を持つことも考えられる。

図4 被測定電圧源の出力抵抗による影響

電気回路において大きなRoutが存在することは少ないが、例えば電気化学測定においてガラス電極を用いて電圧測定を行うケースではRoutの値は数100MΩにも達する。
このとき、電圧計の指示値Vmeasは被測定電圧源の電圧VdutをRoutとRinputとで分圧した値となるため

Vmeas= Vdut ∙ Rinput / (Rout+Rinput)

と表される。
Routの値がRinputの値に比べて十分小さければVmeasはVdutとほぼ同じ値となるが、Routの値が無視できない程度に大きい場合には測定誤差の原因となる。例えばRinputが10MΩの電圧計を用いて誤差1%以内で電圧測定を行いたいとすれば、Routに許される値は100kΩまでとなる。
このように高い出力抵抗を持つ被測定電圧源に対して電圧測定を行う際には、電圧計の入力抵抗が誤差要因となるため、可能な限り入力抵抗の高い電圧計を選択する必要がある。前述の通り、一般にデジタルマルチメータの入力抵抗は10MΩから10GΩといった範囲であるが、エレクトロメータの入力抵抗は100TΩを超える。

2.2 電圧計との接続部分による入力抵抗の低下

電圧計自身が高い入力抵抗を持っていたとしても、被測定電圧源と電圧計とを接続するケーブルやコネクタ部分において性能の低下を招いてしまう場合がある。
一般的なデジタルマルチメータの入力部はバナナ端子であるため、そのままテストリードを接続する場合が多い。あるいは外来ノイズを嫌って同軸(BNC)変換コネクタを用いて同軸ケーブルにて接続する。このとき、被測定電圧源の電圧は2本のテストリード間、あるいは同軸ケーブルの芯線-外皮間に印加されることになるため、図5に示すようにテストリードおよび同軸ケーブルの絶縁抵抗が電圧計の入力抵抗に並列に接続されたように見える。

(a) テストリードによる接続

 

(b) 同軸ケーブルによる接続
図5 接続ケーブルの絶縁抵抗

便宜上、Rcable同軸ケーブルの絶縁抵抗として示しているが、ケーブルの線材に限らず中継するコネクタなどの全ての絶縁抵抗を含むものと考える。
このとき、電圧計の指示値Vmeasは、

Vmeas= Vdut∙(Rinput//Rcable) / (Rout+(Rinput//Rcable))

となり、RinputだけでなくRcableの値にも注意を払う必要があることが分かる。一般的な同軸ケーブルの絶縁抵抗は1kmあたり1GΩ以上と仕様されているケースが多く、これは通常の測定で使用する1mといった長さのケーブルに換算すれば1TΩ以上という数字となる。実力値としてはさらに高い値も期待できるが、エレクトロメータのように100TΩ以上の入力抵抗を持つ測定器と組み合わせて使用するには不釣り合いである。 

2.3 トライアキシャルケーブルによる高入力抵抗の確保

電圧計の持つ高い入力抵抗を損なわずに接続を行うには図6に示すようなトライアキシャル(3重同軸)ケーブルを用いる。

図6 トライアキシャルケーブルによる接続

芯線と最外皮の接続は通常の同軸ケーブルと同様だが、それらの間に内部シールドが存在し、その電位を芯線と同電位に保つ。芯線と内部シールドとの間の絶縁抵抗Rcableは依然として存在するものの、Rcableの両端に印加される電圧が理想的にはゼロであるため電流は流れない。そのため、この抵抗は電圧測定に誤差を生じる要因とはならない。このように信号線と同電位を持つシールドのことを特に「ガード」と呼ぶ。
現実的には内部シールドに電位を与えるガードアンプにはオフセット電圧が存在するため、Rcableの両端の電位差はゼロとはならないが、そのオフセット電圧がVdutの値と比較して十分小さければガードの効果が期待できる。仮にVdutの値が2Vだとすると、通常ガードアンプのオフセット電圧は2mV程度であるためガードを使用するとケーブルの絶縁抵抗Rcableが1,000倍になるのと等価になる。Rcableの値を1TΩとして、通常の同軸ケーブルだとVdutがRcableに印加されることになるため、Rcableに流れる漏れ電流Ileakは、 

Ileak= Vdut/Rcable= 2[V]/1×1012 [Ω]=2×10-12 [A]= 2[pA]


となる。一方、トライアキシャルケーブルを用いてガードを施せば、Rcableに印加される電圧はVdutではなくガードアンプのオフセット電圧Voffsetになるので、

Ileak= Voffset/Rcable= 2×10-3 [V]/1×1012 [Ω]=2×10-15 [A]=2[fA]

となり、漏れ電流を1/1000に抑えることができる。

2.4 電圧計のバイアス電流が生む測定誤差

ここまでは電圧計の入力抵抗やケーブルの絶縁抵抗が有限であることによる誤差を論じてきたが、仮にそれらの抵抗が無限大であったとしても、電圧計にバイアス電流が存在すると、被測定電圧源の出力抵抗によって電圧ドロップを生じる。図7にこの様子を示す。
バイアス電流は電圧計の仕様によって決まるため、電圧計の選定の際に注意が必要である。

図7 電圧計の持つバイアス電流による影響

2.5 被測定電圧源の出力抵抗とセトリング

被測定電圧源が大きな出力抵抗を持っている場合、定常的な測定誤差以外にも測定に影響を及ぼす。図8に示すように、被測定電圧源と電圧計とは通常はケーブルで接続することになり、また外来ノイズへの対策という意味で同軸ケーブルを用いる場合が多い。

図8 被測定電圧源の出力抵抗によるセトリングへの影響

 図9 電圧計に印加される電圧のセトリング

同軸ケーブルには信号線と外皮との間に静電容量が存在するため、出力抵抗Routとケーブルの容量Ccableとでローパスフィルタを形成する。このローパスフィルタの時定数により、被測定電圧源の電圧が変化した場合、あるいは電圧計に新たに接続された場合の、電圧計の指示値のセトリング時間が決まることになる。この様子を図9に示す。
具体的な例としては、Rout=100MΩ、Ccable=1000pFとすると、時定数τは

τ=Rout∙Ccable=100* 106*1000* 10-12=0.1 [s]

となる。例えば最終値に対して0.1%の誤差となるには、およそ7τの時間がかかるためセトリングに要する時間は0.7 [s]となる。この時間を待たずに測定を行ってしまうと、誤差を含んだ測定結果を得ることになる。 

2.6 ガードの利用によるセトリングの改善

以上のように、出力抵抗の大きな被測定電圧源を測定する場合にはセトリング時間を考慮し、適切な待ち時間を設定して測定を行う必要があるため、測定に要する時間が長くなる。これを避けるには、2.3と同様にガードを利用することで測定時間の短縮を図ることができる。

図10 トライアキシャルケーブルによる接続

図10に示すように、トライアキシャルケーブルを用いて被測定電圧源と電圧計を接続する。電圧計の入力部にバッファ・アンプを設け、トライアキシャルケーブルの内部シールドをドライブする。測定信号線であるトライアキシャルケーブルの芯線と、内部シールドとの間の容量をCcable1とし、内部シールドと外部シールドとの間の容量をCcable2とする。Ccable1の両端にかかる電圧は、バッファ・アンプによりゼロに保たれるため電圧測定の支障にはならない。一方、Ccable2の両端には最終的には被測定電圧源の電圧値Vdutと同じ電圧が印加されるが、それにはCcable2を充電する必要がある。この充電に必要な電流はバッファ・アンプが低出力抵抗で流すためRoutの値によらずセトリングを高速化することができる。
2.3の内容と合わせ、高い出力抵抗値を持つ被測定電圧源を測定する場合においてはガードの利用、すなわちトライアキシャルケーブルによる接続が必須であるといえる。

3. 外来ノイズへの対処
3.1 外来ノイズの侵入

被測定電圧源の出力抵抗と、電圧計の入力抵抗のいずれもが大きな値を持つ場合、それらの間を接続する配線部は高インピーダンスとなるため、外来ノイズの影響を受けやすいので注意が必要である。図11にこの様子を示す。

図11 容量結合による外来ノイズの侵入

測定環境の周囲には様々なノイズ源が存在する。例えば電子機器のAC電源コードは地域によって100V~200V、50Hzあるいは60Hzと振幅や周波数は異なるが、ACノイズ源となる。AC信号は静電容量Ccoupleを通じて配線と結合し、測定結果に影響を与える。ノイズだけに着目して回路を整理すると図12のようになる。

図12 外来ノイズが電圧測定に与える影響

配線の抵抗はRoutとRinputの並列抵抗値となるため、ノイズ源電圧Vnoiseを結合容量Ccoupleとこの並列抵抗とで分圧した電圧がノイズとして電圧計で測定される。

Vmeas= Vnoise∙(Rout // Rinput )/(1/(2πf∙Ccouple)+Rout // Rinput)

Ccoupleは例えばノイズ源を遠くに離せば離すほど小さくなるが、Rout//Rinputの値も大きい場合、影響を無視できない。具体的な数字を入れて影響の大きさを把握する。ノイズ源電圧Vnoiseを振幅100Vの正弦波とし、周波数は50Hzとする。結合容量Ccoupleは0.1pF、並列抵抗Rout//Rinputを100MΩとして上式に代入すると、

Vmeas=100V∙(100MΩ )/(1/(2π∙50Hz∙0.1pF)+100MΩ)=313mV

となる。0.1pFの結合容量は決して大きくない数字だが、高インピーダンス測定においては測定値に300mVという有意な影響を及ぼすことになる。

3.2. 同軸ケーブルによるシールド

ノイズ源との結合容量を下げるためには、同軸構造を持ったケーブルを使用することが有効である。図13に示すように、同軸ケーブルを使用するとノイズ源と静電容量を介して結合するのはシールドの電位となるため、ノイズ源からの電流はシールドを通じて基準電位に流れることになる。そのため、測定信号線に対する電流の流入は起こらず、外来ノイズが測定値に影響するのを抑えることができる。
ここで重要なのは信号線をシールド電位で完全に囲うことであり、そのためには単に配線を同軸ケーブルに変更しただけでは不十分なことがある。例えば同軸ケーブルの端を被測定電圧源に繋ぎこむ部分で単線のワイヤーに変換してしまうと、その部分では測定信号線が露出することになるため外来ノイズが侵入しやすくなる。高インピーダンスの線をできる限り剥き出しにしない接続方法を採ることが望ましい。

図13 同軸ケーブルによるシールド効果

3.3. アベレージングの効果

シールドにより外来ノイズの侵入を極力抑えるのが望ましいが、それでも外来ノイズが測定値に重畳してしまう場合はある。そうした時に有効となるのは測定値をアベレージングすることである。ここで言うアベレージングとは、繰り返し測定した一連の測定値の平均を取るという操作を指す。
アベレージングは原理的にローパスフィルタと同様の効果があるため、長い時間をかけてアベレージングしたほうがよりノイズを除去することができるが、測定に要する時間とのトレードオフとなる。ただし、前述の通り通常の環境で注意すべき外来ノイズの最たるものは商用電源周波数のノイズであるため、それに合わせた最適なアベレージング時間を設定するのが効率的である。具体的には商用電源が50Hzの地域であれば20msが1周期に当たるため、仮にノイズの波形が正弦波のような正負対称な波形であれば20msの期間で測定値をアベレージングすることでノイズを除去することができる。
こうしたアベレージング手法をPLC(Power Line Cycle)測定と呼び、エレクトロメータやデジタルマルチメータの多くはPLCの設定機能を持っている。1周期分のアベレージング測定をする場合には1PLC、10周期分ならば10PLCといった形式でアベレージング時間を設定することができるが、測定器に設定された商用周波数と実環境の商用周波数が一致していなければ期待した効果が十分に得られないため、注意が必要である。
PLC測定については、「Low-level current measurement using B2980A series」の3.1にも記されている。 

4. B2985A/B2987Aを用いた電圧測定
4.1 接続方法

本章では前章までの内容を踏まえ、高入力抵抗での電圧測定をB2985A/B2987Aで実行する際の接続や設定の方法について触れる。B2985A/B2987Aは以下の図14のように筐体背面に電圧測定のためのトライアキシャル端子を備えている。電圧測定端子の入力抵抗の値は200TΩ以上に達する。

図14 B2985A/B2987Aの背面パネル
 

このトライアキシャル端子は図15のような接続となっており、中心導体が電圧計のHigh側に接続されている。内部シールドはGuard電位あるいは電圧計のLow側にあたるCommon電位のいずれかに接続を切り替えることができ、外部シールドは筐体に接続されている。

図15 B2985A/B2987Aの電圧測定端子の接続図

2章での説明の通り、電圧計の入力抵抗やセトリングの面でGuardを使用したほうが有利であることは明らかであるため、この電圧計が最高の性能を発揮できるのは内部シールドをGuardに設定した場合である。しかしこのとき、Common電位がトライアキシャル端子のどこにも現れないことになるため、Common電位は別途バナナケーブルにて接続する必要がある。この接続を図16に示す。

図16 B2985/B2987AとDUTとの接続(Guard使用時)

B2985A/B2987AではCommon端子は筐体の電位からはフローティングとなっている。これは接地されていない被測定電圧源に対する電圧測定を可能にするためであり、Common電圧は筐体に対して±500Vまでを許容する。トライアキシャルケーブルの外部シールドにCommon電位を供給できれば接続としてはシンプルであるが、トライアキシャルケーブルの外部シールドはユーザーが接触可能であるためCommon電位によってはユーザーが危険に晒される。これを避けるためにCommon電位は別ケーブルで接続する。
Guardを使用しない場合には、トライアキシャルケーブルの内部シールドにCommon電位を供給することで、ケーブル1本での接続を行うことができる(図17)。しかしこの接続においては2章で述べたケーブルの絶縁抵抗の影響や、セトリングの影響が発生することに注意が必要である。 

図16と図17のどちらもCommon電位は完全なフローティングとして描かれているが、こうした接続では外来ノイズの影響を受けやすい。被測定電圧源側でCommon電位がどこかの電位に接続されている場合にはB2985A/B2987Aの側はフローティングで構わないが、被測定電圧源側もフローティングである場合には、B2985A/B2987Aの側でCommon電位を筐体に接続することで外来ノイズへの耐性を高めることができる。


図17 B2985/B2987AとDUTとの接続(Guard不使用時)

4.2. アベレージングの設定

B2985A/B2987Aで測定値のアベレージングを行うにあたって、まずは商用電源周波数の設定を行う。商用周波数は国や地域によって50Hzまたは60Hzと差があることから、前述のPLC測定を正しく行うにはアベレージング時間を商用周波数に揃える必要があるためである。B2985A/B2987Aは商用周波数の自動検出機能を備えているため、メニューからPLCのAuto Detectを選択するだけで良い。手動で設定することも可能である。

実際にアベレージングの条件を変更するには、前面パネルの「Coarse Res」ボタン、「Fine Res」ボタンを使用する。Coarse Resボタンを押すとアベレージング時間は短く、Fine Resボタンを押すと逆に長くなる。通常は3段階のプリセット「Quick」「Normal」「Stable」の変更となるが、この操作中に画面左下に現れるSPEEDボタンを押すとPLC単位での設定が可能となる。設定範囲は0.001PLCから100PLCまでである。

図18 B2985A/B2987Aの前面パネル

図19 B2985A/B2987Aの表示画面

まとめ

本文書では基本的な電圧測定における注意点や誤差要因を挙げ、それらへの対策方法を解説した。要点は以下である。

  • 電圧測定においては電圧計の入力抵抗に流れる電流が測定の誤差要因となる

  • 電圧計自身の入力抵抗に加えて、接続ケーブルの絶縁抵抗も誤差要因となる
  • トライアキシャルケーブルを用いることで等価的に接続ケーブルの絶縁抵抗を高く見せることができる
  • 高い出力抵抗を持った被測定電圧源の場合、ケーブルの持つ容量によるセトリングに注意が必要となる
  • ガードを用いることでセトリング時間を改善することができる
  • 高入力抵抗の電圧測定は外来ノイズの侵入を受けやすい
  • 外来ノイズに対してはシールドが有効である
  • 商用電源周波数のノイズに対するアベレージングの効果

また、それを踏まえてB2985A/B2987Aを用いて実際に電圧測定を行う際のセットアップについての説明を行った。