Genesys Modulated RFの機能は、前提条件のシステム機能ブロックへのSystemVueデータフロー・シミュレータの追加によって拡張された機能です。4相位相シフト・キーイング（QPSK）および直交振幅変調（QAM）などのデジタル変調RF信号励振下で回路やシステムをシミュレートし、デジタル変調の性能指標であるエラー・ベクトル振幅（EVM）、、隣接チャネル漏洩電力（ACPR）を求めることができます。
レベル・ダイアグラムでのEVM、ACPRの優れたバジェット評価機能により、変調RF励振下でシステムの不具合の原因となる欠陥のあるコンポーネントを短時間で対話的に特定することができます。
LTE-3GPPおよび無線LAN 802.11acの無線ライブラリは、完成したデザインを無線規格に対して検証でき、規格に準拠しない信号／テストによるあて推量による作業や反復作業をなくすことができます。
 

機能モジュール

モジュール 概要
SystemVueデータフロー・シミュレータ SystemVueデータフロー・シミュレータは、回路やシステムのシミュレーションで使用されるデジタル変調RF信号のEVM、ACPRなどのデジタルRF変調指標を計算する上で重要です。
11種類の基本的なPSK/QAMデジタル変調方式が付属し、信号源のプルダウン・メニューから選択することが可能です。デジタル変調が選択されると、すべてのデータフロー・パラメータが適切に自動設定され解析できます。このため、RFエンジニアはシミュレーションの開始前に、不慣れなデジタル信号処理（DSP）データフロー・パラメータを扱う必要がありません。
変調RFバジェット解析 レベル・ダイアグラムでのEVM/ACPRの変調RFバジェット解析は画期的な機能です。この機能により、RFシステム・デザイナは、システム・アーキテクチャ内のどのコンポーネントがEVM/ACPR障害の原因となっているかを特定できます。
レベル・ダイヤグラムは、単一の合否判定とは異なり、システム性能全体に対するシステム・チェーン内の各コンポーネントの相対的な寄与を段階ごとに示します。変調RFバジェット解析は、特許取得済みの高速評価アルゴリズムをベースにしたもので、個々のコンポーネント仕様を対話的に調整してEVM、ACPRへの相対的な影響を評価することも可能です。
LTE-3GPPおよび無線LAN 802.11ac用の検証ライブラリ LTE-3GPP/無線LAN802.11acのたくさんのテスト／コンプライアンス仕様を詳細に調べ、回路およびシステムのデザインを仕様に対して検証するためのシミュレーションをセットアップするのではなく、付属のLTE-3GPP/無線LAN 802.11ac検証ライブラリを使って容易に検証することができます。デザインが最新の無線規格に準拠しているかどうかを調べるために必要な変調方式や解析は、既にセットアップされています。

この強力なシンセシス機能は、次のGenesysバンドルで使用できます。

Model Number Product Name
W5306B RF Synthesis Core (Genesys) + System + Modulated-RF
W5307B RF Synthesis Core (Genesys) + Synthesis + System + Modulated-RF
W5308B RF Synthesis Core (Genesys) + Synthesis + Circuit + System + Modulated-RF
W5390B RF Synthesis Core (Genesys) + Synthesis + Circuit + System + Modulated-RF + EM

 

RF Synthesis (Genesys)の詳細。