W1905レーダ・モデル・ライブラリは、研究開発部門におけるレーダ・システムの設計、アルゴリズム開発、システム検証に要する開発時間および検証コストを低減します。
このライブラリでは、作業用レーダ・システム・シナリオを作成するための、レーダ処理ブロックのほか、クラッタ、ターゲット、ハードウェア測定などの環境効果も含めて、約90種類の高度にパラメータ化されたシミュレーション・ブロックと数十種類の内蔵リファレンス・デザインを利用できます。基本ファンクションから各オブジェクトをコールしてすべてのシナリオをモデリングするのではなく、現実的なリファレンス・デザインをRFモデルやテスト機器と関連付けて、レーダ・システム・アーキテクチャを調査/検証できます。W1905ライブラリは、さまざまなレーダ・テクノロジーに適用でき、民生と軍事の両方のアプリケーション向けのアルゴリズム・リファレンスとして使用できます。
最新のW1905ライブラリには、ベースバンド・レーダ信号処理リファレンスの上の「レイヤ」を3次元慣性モデリングする機能が追加されました(下の図4参照)。各トランスミッタ/レシーバ/ターゲットの位置、速度、回転、ビーム・フォーミングの方向を3次元で考慮し、現実的な航空機/船舶のマルチスタティックなシナリオ/環境を作成/スクリプト化できます。
レーダ・テクノロジー
- テレメトリ/電子戦アプリケーション向けパルスド・レーダおよびパルスド・ドップラ(PD)レーダのアーキテクチャ
- 超広帯域(UWB)レーダ、広帯域レシーバ
- 調整、位置、ビームフォーミングの重み付けを変更できるフェーズド・アレイ/デジタル・アレイ・レーダ(DAR)
- ラスタをイメージング/マッピングできる合成開口レーダ(SAR)およびビームフォーミング
- 地中/壁面探査アプリケーション向けのステップ周波数レーダ(SFR)
- 自動車アプリケーション用の周波数変調連続波(FMCW)レーダ
- 高いレンジ分解能と信頼性を備えたMIMOレーダ
- トランスミッタ/レシーバを異なる位置に配置するマルチスタティック・レーダ。移動も可能(自動車/船舶/航空機/衛星用)
- 組み込みシミュレータや電子計測アプリケーション向けの信号発生
- こちらをクリックしてシミュレーション・モデルをご覧ください
W1905ブロックセットとサンプル・ワークスペースが、アルゴリズム・リファレンス・デザインおよびアーキテクチャ・リファレンス・デザインとして機能し、さまざまな信号条件、ターゲット/RCSシナリオ、クラッタ条件、ジャマー、周囲の干渉源、レシーバ・アルゴリズムで、レーダ性能を検証することができます。オープンなモデリング環境(.m、C++、VHDL、テスト機器)を維持しながら、周囲のさまざまな影響を考慮することで、費用のかかる屋外でのテストやハードウェア・シミュレーションを行わずに、高い信頼性でアーキテクチャを調べてレーダ・システムを開発することができます。
SystemVueは、さまざまなドメインでベースバンド・アルゴリズム・モデラに接続できます。SystemVueを使用して、テスト機器にダウンロードする基準信号を作成したり、テスト機器で捕捉した信号を後処理したりでき、仮想検証システムを低コストで実現できます。

図1. SystemVueのW1905レーダーライブラリは、信号処理アルゴリズムやレーダー環境のモデル化を可能にし、新しいKeysight M8190A AWG、M9703AデジタイザなどのUWBテスト機器やキーサイトの90000シリーズ オシロスコープと接続して使用することができます。
W1905レーダ・モデル・ライブラリの対象者
- 防衛/監督/民生/航空電子/自動車/医療/研究/学術/コンサルティング・アプリケーション分野のレーダ・システム・デザイナ
- 電子戦システムのアーキテクチャ開発でW1905を作業リファレンスIPとして使用でき、味方以外のレーダ・トポロジーをモデリングしてジャミング/対策シナリオを実現可能
アプリケーション:
- 提案の作成と実現性の迅速な調査
- 正確なレーダ・システム・アーキテクチャおよびシナリオ解析
- 現実的なRF効果、クラッタ、フェージング、直接実測した波形を内蔵
- 既存の演算、HDL、C++アルゴリズムの活用が可能
- ハードウェア・テストでも、同じSystemVue環境とIPの使用が可能
- マルチエミッタ環境テスト信号
- ベースバンドDSPハードウェア・デザイン用のアルゴリズム・リファレンスとテスト・ベクタの作成
- レシーバ・テスト用の、正確に劣化させたBB/RF信号の発生
- 高価なチャンバ、ハードウェア・エミュレータ、フェーダ、デザインの早い段階でのフィールド・テストの必要性が低減
- シミュレートしたシナリオの回帰スイートにより、NREとスクリプトを削減可能
- ターゲットFPGA/ASICの実装前にアルゴリズムを評価でき、時間を節約可能
- Keysightのシミュレーション・ツールとテスト機器の再構成が容易なため、最低限のプロジェクト・コストを実現可能

図2. W1905レーダ・ライブラリは、2次元のパルス圧縮アルゴリズムによってSARサンプルを計算し、5つの現実的なターゲットを実現できます。(3次元プロットをMATLABでレンダリングでき、SystemVueシミュレーション内部から制御できます)。

図3.3次元地形データベース上のバーチャル・フライト・シナリオから得られるフェージングや遅延などのパラメータを、AGI STK 10ソフトウェアから、SystemVue W1905レーダ・ライブラリのフェージング/ターゲット/クラッタ・モデルに読み込んだものです。その後、SystemVueはスクリプト化され、仮想ミッションの任意のポイントで現実的なRF信号がKeysight測定器向けにレンダリングされています。これにより、R&D環境にて極めて低コストの「バーチャル・フライト・テスト」を実現できます。詳細は、アプリケーション・ノート、5991-1254JAJPを参照してください。AGIのSTK*ソフトウェアとSystemVueの統合例:レーダ・システムのバーチャル・フライト・テスト(*お客様の国でSTKを購入できるかどうか、AGIに直接、お問い合わせください)。

図4. 最新のW1905ライブラリでは、移動/回転を含む3次元シナリオを作成でき、フェーズドアレイ/電子戦(EW)手法向けのアダプティブ・デジタル・ビームフォーミング(ADBF)も使用できます。 これらは、現実的な船舶/航空機/衛星システムのモデリングに欠かせないツールです。
詳細な情報
ライブラリおよび関連のトレーニング/コンサルティングサービスについては、計測お客様窓口に直接お問い合わせください。
SystemVueのすべての構成を見るには下のリンク先を参照してください。