Highlights

IC-CAP 2012.01の新機能/アップデート機能

  • SQLデータベースへのリンク:このリンクでは、SQLデータベースへのデータの保存/SQLデータベースのデータへのアクセスが可能です。WaferPro、DataPro、およびネイティブIC-CAP環境内で動作します。
  • W8503 IC-CAPデータ・プロセッシングおよび選択ツール(DataPro):DataProでは、測定データに統計解析を適用し、外れ値のデバイスを特定し、ゴールド・ダイおよびコーナ・ダイの選択を行います。WaferProやSQLデータベースからインポートすることにより、モデリング・フローに完全統合できます。
  • W8531 NeuroFET抽出パッケージ:Keysight NeuroFETモデルは、ANN(Artifical Neutral Network)を使用して測定電流や電荷を記述します。また、従来の測定ベースのモデルに比べて、いくつかの利点があります。
  • 測定器ドライバ:新しいKeysight B2900Aシリーズ プレシジョン・ソース/メジャー・ユニット(SMU)のサポートが追加されました。さらに、B1500Aドライバは、タイム・ドメイン測定に対応するようになりました。

Description

IC-CAP Device Modeling SoftwareIC-CAP 2012.01では、自動測定ソリューションIC-CAP WaferProを使用して、大量のデータをSQLデータベースに効率的に保存できます。測定からモデリングまでのモデリング・フローを完成させるため、新しいデータ・プロセッシング/選択ツール(DataPro)では、測定データを解析してモデリング用のデータを識別します。IC-CAP 2012.01ではまた、自動制御のデータ収集から、ANN(Artifical Neural Network)トレーニング、非線形回路設計用の非準静的FETモデル・シミュレーションまで、新しい測定ベースのFETモデリング・フローNeuroFETにアクセスできます。新しい測定機能とプログラミング機能により、IC-CAP 2012.01がさらに有用になります。

IC-CAP SQLデータベースへのリンク

IC-CAPで、SQLデータベースの作成とSQLデータベースへの接続が可能になりました。データのファイル・システムへの保存に比べてデータベースを使用することの主な利点の1つが、ファイルを1つ1つ開く必要がないので、データ検索が非常に簡単かつ高速であるということです。この他の主な利点としては、メモリ管理(選択するのに、何MBものデータをIC-CAPにロードする必要がない)、簡単なメンテナンス、高いセキュリティ(中央集中型、パスワード保護など)、ミスが起こり難いことが挙げられます。

自動測定中は、WaferProはデータをデータベースに保存します(ファイル保存オプションも引き続き使用可能です)。データは、オンウェーハ測定に特有の広範な情報(ウェーハ、ダイ、デバイス情報など)に対応できるように設計された既定義のデータベース・スキーマと一緒に保存されます。スキーマは問い合わせ速度が最適化されていて、柔軟性も高いので、測定ルーチン中に保存された情報に基づいてデータをカスタマイズすることができます。デバイス情報、ルーチン/測定条件、掃引/スポット測定データが、測定「ラン」タイムスタンプと一緒にデータベースに保存されます。データは後で、他のツール(新しいDataProなど)にインポートすることができます。PELベースのAPIを使用して、データベースにアクセスし、SQL問い合わせを構築して、データをIC-CAP環境にインポートし直すことができます。IC-CAP 2012.01は、MySQLおよびSQLiteデータベースをサポートしています。

W8503 IC-CAP DataPro

IC-CAP DataProでは、特定のターゲットの統計データが実行され、デバイス抽出用のゴールド・ダイ/代表的なダイが識別されます。このツールを使用すれば、動作が統計平均値から大きくかけ離れている外れ値のデバイスを特定して、除去することができます。

DataProは既存のデータベースまたはファイル・リポジトリに接続します。使いやすいユーザ・インタフェースにより、統計解析用のターゲット・データを簡単に選択できます。掃引曲線(Id対Vdなど)またはスポット・データ(Vth、Idmaxなど)をターゲットとして選択できます。このプログラムは、ターゲット・データの統計解析を実行し、平均値や分散を計算します。ヒストグラムなどの統計グラフィックスを使用して、データおよびデータ分布を調べ、外れ値を特定/除去することができます。このソフトウェアはさらに、代表的なデバイス・モデルの抽出用のゴールド・ダイとコーナ・モデリング用のコーナ・ダイを特定することができます。DataProの詳細については、W8503EP IC-CAPデータ・プロセッシングおよび解析(DataPro)のページを参照してください。

WaferPro and DataPro Flow図1. WaferPro/DataProフロー

W8531 NeuroFET抽出パッケージ

NeuroFET抽出パッケージ・ライセンスでは、Keysightテクノロジー・センタで開発された新しいモデル、FET/HEMTデバイス用のKeysight NeuroFETモデルの抽出が可能です。この抽出パッケージを使用すれば、モデルの抽出に必要なDCおよびSパラメータ測定をすべて行うことができます。専用の収集手順では、ハイパワー領域が測定されるまで、測定中のデバイス劣化を回避できます。ANNトレーニングは、マルチスレッド誤差最適化プロセスによりCPUの使用率を最適化する専用手順を使用して、自動的に実行されます。このモデルは、KeysightのAdvanced Design System(ADS)で使用できます。詳細については、 W8531EP IC-CAP NeuroFET抽出パッケージのページを参照してください。

NeuroFET Measurement and Extraction Flow

図2. NeuroFET測定/抽出フロー

新しい測定機能

IC-CAP 2012.01では、新しいKeysight B2900Aシリーズ プレシジョン・ソース/メジャー・ユニット(SMU)に対応するようになりました。B2900Aシリーズは、コスト・パフォーマンスの高い測定ソリューションです。B2900Aドライバは、測定器のパルス・モードとサンプリング(タイム・ドメイン)モードをサポートしています。B1500AおよびB1505Aドライバは機能拡張され、タイム・ドメイン測定に対応するようになりました。IC-CAP 2012.01では、測定器とIC-CAPの間での測定データの転送に使用するバイト数を選択できるようにすることにより、B1500A/B1505A/E5270B DCアナライザからの高分解能データの読み取りに対応するオプションが用意されています。

図3. 新しいKeysight B2900Aシリーズ プレシジョンSMU

Solarisの販売完了について

Keysight EEsof EDAでは、IC-CAPの次期リリースより、Solaris(SUN OS)プラットフォーム版のIC-CAPはリリースしません。

詳細はこちらを参照してください。

本リリースでの新機能の詳細な説明や例については、"What's New in IC-CAP 2012.01?" のプレゼンテーションをご覧ください。

IC-CAPの試用

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