アプリケーションノート
はじめに
電子戦(EW)アプリケーションのテスト向けに適切なエミッター信号源を選択するのは難しい作業です。難しい理由の1つは、決定にあたって、テストエンジニアが把握している要件の他に、各アプリケーション独自の性質も考慮する必要があるからで、すべての状況に最適な信号源というものは存在しません。もう1つの重要な理由は、理解不足です。ほとんどのエンジニアには、どのタイプの信号源をどのような状況で使用するべきかという知識が不足しています。この問題は、EWアプリケーションだけでなく、すべてのレーダーアプリケーション(着陸システム、天気図など)に当てはまります。レーダーまたはEWアプリケーションのテストに携わるエンジニアには、エミッター信号源が必要になる機会が必ずあります。例えば、戦闘環境のシミュレーションを行う場合や、環境にパルスを送出してシナリオテストを実行し、相手とその受信システムの反応を調査する場合などが考えられます。
適切な信号源の選択には困難が伴いますが、それだけの価値がある労力です。適切な選択を行わなかった場合、さまざまな悪影響が生じるからです。誤って不適切な機器を指定したり、必要な機能を備えていない機器を選択したりする可能性がある一方で、過剰な仕様の機器を選択する可能性もあります。例えば、旧世代の安価な機器で実行できる作業に、フル機能の高価な機器を選択した場合は無駄なコストがかかります。幸い、現在では、このジレンマに直面しているレーダー/EWテストエンジニアが簡単に利用できる、一般的な選択基準が存在します。この基準を使用すれば、意思決定プロセスの絞り込みが可能になるだけでなく、既存の資産を活用することもできます。テストの要件によっては、複数のタイプのEW信号源を同時に使用する場合もあります。
信号源のタイプ
一般的には、現在市販されているエミッター信号源は4種類あります。アジャイル信号発生器、ベクトル信号発生器(VSG)、任意波形発生器(AWG)、アナログ信号発生器です。
アジャイル信号発生器は、ダイレクト・デジタル・シンセシス(DDS)に基づいた広帯域信号源で、動作スパン全体で、搬送波周波数を1μs以下の速度で切り替える能力を備えています。VSGは、任意波形発生器および信号源にアップコンバート用のI/Q変調器を組み合わせたものです。このタイプの信号源は、超広帯域AWGとアジャイル信号発生器の中間になります。AWGは任意波形発生器で、さまざまなレンジやサンプリングレートのものがあります。最後に、アナログ信号源は、I/Q変調機能がなく、アナログ変調による連続波(CW)を発生できる信号発生器です。
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