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Momentum 主な機能
Momentumは、受動回路や回路モデルの適用範囲/精度の大幅な向上を実現する、RF/マイクロ波デザイナー向けの3次元プレーナー電磁界(EM)シミュレータです。 Momentumは、複数のレイヤー上の任意の形状を解析したり、カップリングや寄生成分の影響をシミュレートする際に実環境のデザイン形状を考慮できるので、受動回路のカスタムデザインに欠かせないツールです。
Momentumは、一般的な回路のS、Y、Zパラメータを計算できます。 Momentumを使用すれば、マイクロストリップ、ストリップライン、コプレーナーラインなどの回路トポロジーを迅速かつ正確に解析できます。 レイヤー間を接続するビアもシミュレートできるので、デザインエンジニアは、マルチレイヤーRF/MMIC、プリント基板、ハイブリッド基板、マルチチップモジュール(MCM)をより完全かつ正確にシミュレートできます。
このシミュレータは、平面導体や抵抗の形状の解析に特に効果を発揮するモーメント法(MoM)テクノロジーをベースにしたものです。 多層平面形状を評価し、正確な電磁界モデルを作成して、ハーモニックバランス、コンボリューション、Circuit EnvelopeなどのADS回路シミュレータで直接使用できます。
回路シミュレータでは信号のカップリングを明示的に考慮する必要があります。また、回路シミュレータは、使用可能な回路モデルだけで構成できるデザインに限定されます。 Momentum電磁界シミュレータは、信号のカップリングを暗黙のうちに考慮することにより、使用可能なモデルの制限を克服します。
Momentum RFは、精度を犠牲にすることなくシミュレーション速度を高めるためのもう1つのシミュレーションモードです。 Momentum RFを使用すれば、通信業界にとって重要性の高い大規模形状の計算を迅速かつ簡単に行えます。
Momentum RFは、半波長未満の構造の解析に最適です。 Momentum RFの準静的ソルバーでは、空間放射やサブストレート放射などの損失メカニズムを無視できるので、精度の高い結果が短時間で得られます。
主な機能
Momentum 3次元プレーナー電磁界デザインツールは、優れた機能を豊富に備えています。 プレーナー電磁界デザインツールとしてのMomentumの利点は、主に以下の技術により実現しています。
- Momentum 電磁界シミュレータ
- 32ビット/64ビットソルバー
- 複雑な回路のモデリングに有効な内部ポート
- 側面のカップリングによる物理環境のエミュレート
- ボックス共振の計算による特異な振る舞いをするSパラメータの排除
- DC/低周波の計算による広帯域の正確なモデリング
- 適応周波数サンプリングによる周波数掃引の高速化
- 電流を正確に表現すると同時に問題の規模を最小化する、エッジメッシュ
- レイアウトを保持しながらシミュレーションを高速化する、自動円弧認識
- 他のシミュレーション/デザインツールとの統合を実現する、SPICEモデルジェネレーター(オプション)
- デザインフローの統合による、デザインコスト全体の削減
- ADS/Genesys/GoldenGateデザインフローとの統合
- Momentumオプティマイザー
- 形状キャプチャーにより、幅広い最適化が可能
- 作業に適した最適化手法
- Momentumビジュアリゼーション
- ビジュアリゼーションによるデザインの可能性の明確化
- 遠方界プロットによるアンテナ性能の詳細な解析
Momentum 3次元電磁界シミュレータの使用事例
Momentum 3次元プレーナー電磁界モデリングは特に、以下の設計状況に有効です。
- 寄生カップリングが存在する場合: 回路モデルが物理的に遠く離れている場合でも、予期せぬカップリングが発生する可能性があります。 例えば、十分に離れているように見えるスタブが、実際には共振により相互に誘導結合したり、最適なサブストレートパラメータや周波数が存在すると、サブストレートの境界面に表面波が結合され、励振される場合があります。 Momentumは、寄生カップリング/放射を予測します。
- 回路モデルが存在しない場合: 回路モデルが存在しない場合には、Momentumを使用してください。 例えば、モデルが存在しないマイクロストリップYジャンクションの解析には、Momentumが最適です。
- グランドプレーンにスロットがある場合: スパイラルインダクターのグランドに対するキャパシタンスを低減したり、ビアをグランドプレーンに貫通させるなど、さまざまな理由で、グランドプレーンはデザイン段階で部分的に除去されます。 金属スロットを金属パターンと同じように簡単に扱えるというのが、Momentumのもう1つの利点です。 例えば、Momentumでは、コプレーナーラインを効率的に解析できます。
- モデルの制限範囲を超えている場合:回路シミュレータモデルはすべて、適用範囲に制限のある制御パラメータ(幅、長さ、高さ、誘電率など)を用いて開発されています。 徐々に機能しなくなるモデルもあれば、制限範囲を超えるとすぐに重大な誤差が生じるモデルもあります。 Momentumを使用すれば、これらの制限範囲を超える非常に精度の高いモデルを作成できます。