アプリケーションノート
はじめに
直交周波数分割多重化方式(OFDM)は、無線とケーブル(同軸ケーブル)経由の両方で、広帯域デジタル通信用の一般的な方式へと発展してきています。このアプリケーション・ノートでは、OFDMテクノロジーについて概説するとともに、KeysightSystemVueソフトウェアを使用したフレキシブルOFDM/OFDMA信号の作成方法を説明します。また、SystemVueのOFDM信号をKeysightベクトル信号解析(VSA)ソフトウェアとリンクさせて復調する方法を詳細に説明します
KeysightSystemVue(リリース2010.01以降)には、ベース・プラットフォームの一部としてOFDMブロックセットが組み込まれています。SystemVue2011.03は、このブロックセットから新たにOFDMリファレンス信号源を追加し、そのソースに対してタブ形式のユーザ・インタフェースを追加しました。こうして実現した「フレキシブルOFDMソース」は、以下のような目的に対応するカスタムOFDM信号を作成するように構成できます。
直交周波数分割多重化方式(OFDM)
OFDMは、デジタル・マルチキャリア変調方式として用いられている周波数分割多重(FDM)方式であり、コード化OFDM(COFDM)や離散マルチトーン変調(DMT)と本質的に同じです。OFDMは、デジタルTV/オーディオ放送、無線ネットワーク、広帯域インターネット・アクセスなど、さまざまなアプリケーションに使用されています。またOFDMは、一部の軍事通信システムにも採用されています。例えば、WNWフォーマットは、JTRS(JointTacticalRadioSystem:統合戦術無線システム)、GMR(GroundMobileRadio:地上移動無線機)計画の下で開発された次世代の高スループット軍事用波形です。
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