Highlights

GoldenGate 2011主な解析機能アップデート:

  • 性能の強化:マルチコアCPUの性能の大幅な向上とスケーラビリティの向上を実現した搬送波解析機能により、RF性能の分野におけるKeysightのリーダシップが拡大しています。キャリア・ノイズ解析性能やSSNAノイズ解析機能も大幅に向上しています。
  • 高速歩留まり因子解析:現実的な問題だけを最適化することにより、歩留まりの向上を実現します。RFIC設計フローのすべての段階で、デバイス、回路、ブロックの歩留まり因子を決定できます。DC解析、AC解析、発振器解析など、RFデザイナやアナログ/ミックスド・シグナル・デザイナ向けの新しい解析機能が追加されています。
  • Fast Circuit Envelope解析:メモリ効果を含むモデルのRFICに基づいた信号源構成の幅広いサポートにより、RFファンクション・パス・シミュレーションが1桁以上高速化します。
  • 搬送波解析に基づいた大信号の安定度:大信号ブラック・ボックス・ナイキスト/固有値安定度を用いて、Sパラメータ・ブロックを含む発振器や励振RF回路の安定性を解析できます。
  • トランジェント・ノイズ解析: 非周期的なタイム・ドメイン・シミュレーションのノイズ解析が可能です。
  • SystemVueとのコ・シミュレーション(早期アクセス・プログラムに参加されている方が対象):SystemVueへの高速エンベロープ・モデリングのエクスポートなど、SystemVue 2011.10とのコ・シミュレーションをサポートしています。
  • 専用のアプリケーション:GoldenGateの水晶発振器の収束性を高めるオプションにより、水晶発振器のシミュレーションも短時間で実行できます。

GoldenGate 2011 設計・検証に関するアップデート:

  • Keysight Xパラメータ*のサポート:革新的なテクノロジーにより、RFデザイン検証機能が強化されています。
  • 高速ミスマッチ解析— RFIC設計における、ブロック、トランシーバレベルでの性能解析において、精度を落とすことなく大幅に高速化されました。 Cadenceのコーナー解析ツールもサポートしています。
  • RF パッシブ部品ライブラリ アップデート — GoldenGate用adsLibが拡充され、遅延時間データ付き伝送路や、Philips-TU Delft 標準/ユーザ定義ボンドワイヤのモデルなども利用できるようになりました。 これによりRFパッケージを含んだ解析や、ボードの影響を考慮した解析にも対応できるようになりました。

操作性の改善:

  • 使い易さを追求した新GUI — 機能追加の継続により、画面に収まらないほど長くなってしまった設定ウィンドウを、DC/CRなどの解析ごと、またOption/Taskなど設定項目ごとにタブにまとめて分かりやすく再構築しました。

既存ユーザーの皆様へ:

Description

GoldenGate RFIC Simulation SoftwareGoldenGateは、高度に統合されたRF回路設計環境に対応する、最も信頼性の高いシミュレーション/検証/解析ソリューションです。 GoldenGate独自のシミュレーション・アルゴリズムは、今日の複雑なRF回路設計の厳しい要求に対応するように最適化されているので、テープアウト前にトランシーバの特性をフルに評価することができます。GoldenGateは、KeysightのRFICシミュレーション/解析/検証ソリューションの1つで、この他にも、3次元プレーナ電磁界シミュレーション用のMomentum、システム・レベルの検証用のPtolemyワイヤレス・テスト・ベンチ、高度なデータ解析用のADS (Advanced Design System)のData Display機能 などがあります。このスイートは、独自の包括的なRFICデザイン・フローの一部として、RFシステム/サブシステム/コンポーネント・レベルのデザインおよび解析をリンクします。GoldenGateは、Cadence® IC5およびIC6プラットフォーム上で動作します。

GoldenGate 2011 ではRFIC設計・検証における、重要な解析、検証を高速化する新機能および、設計・検証作業の効率化を実現するアップデートを行っています。

GoldenGate 2011

継続したシミュレーション・パフォーマンスの向上

GoldenGateはRF回路シミュレーション機能のパフォーマンス強化を、継続して行ってきております。それぞれのシミュレーション機能に対して、高速化、メモリの効率的な消費などに対する改善がなされてきており、毎年、シミュレーション性能が倍増されてきております。これにより、65nm、或いはそれ以下の微細プロセス技術にも対応するソリューションとなっています。GoldenGate2011リリースにより、RFIC設計・検証における様々な機能強化がなされ、更に強力な解析ツールとなっております。

アナログ・RF回路設計・検証に向けた新 高速ミスマッチ 解析機能

設計プロセス・データを基にしたモンテカルロ解析が、大規模な回路におけるばらつきに対する解析に用いられる一方、ミスマッチ解析は、小規模な回路やデバイスの局部的な振る舞いの影響の解析に活用されます。ミスマッチ解析は、サインオフ前に、すべてのコーナーに対して行われるため、多大なシミュレーション時間が要求され、必要となるコンピュータ・リソース、ソフトウェア・ライセンスも膨大になります。Keysightの 高速歩留まり解析、高速ミスマッチ解析は、このような問題に対応する機能として、RF設計フローにおけるソリューションとして登場しました。これらの機能により、シミュレーションにかかるコストを大幅に削減できます。
更に、GoldenGate 2011では、本機能をアナログ解析等のRF以外のアプリケーションにも対応できるように拡張され、より多くの設計者の方が、このユニークな機能をご利用いただけるようになりました。
高速ミスマッチ解析によるRFIC設計・検証の効率的アプローチ:Webcast (英語)

Fast Circuit Envelope 解析

各分野における新しい無線通信方式が登場すると共に、信号構造の複雑化が進むとともに、相互接続性の確保が要求されるなど、RFICの回路設計・検証に要求される性能は、ますます高度化、広がっています。多くの場合、マルチ・トーン解析では回路の特性を充分解析できないばかりか、幾つかの現象をモデル化する観点で、誤ったものとなったり非効率であったりします。このような状況に対応すべく、RF回路の変調信号における振る舞いを効率的に解析可能なCircuit Envelope解析機能が登場しました。
しかしながら、大規模なRFICのすべてのパスに対して、寄生容量やRF以外の回路も含めて解析するのは、スピードなどの観点で現実的ではありませんでした。
このようなケースに対応する為に、KeysightはFast Circuit Envelope解析を用いて、バンド内、バンド外のメモリ効果も含めたノンリニアな振る舞いを正確にモデル化し、シミュレーションの中で活用することにより、精度を低下させることなく、シミュレーション・スピードを向上させることに成功しました。
RF回路におけるメモリ-効果:Webcast(英語)はこちら

包括的な無線テスト・ベンチ

無線通信システムは、新しい規格が発表されるたびに複雑化し続けています。システム・エンジニアとRFICデザイナは、今まで以上に協力して、仕様に基づいた検証を行う必要があります。Keysightでは、複雑なRFICのシステムと回路の両方のレベルでの検証を高速化するため、通信システムやRF回路シミュレータの能力と、規格に準拠した無線検証用IPの包括的なライブラリを独自に活用しています。PtolemyとGoldenGateの間のリンクをベースにしたこのような取り組みにより、システム・エンジニアは自身の専門知識を活用して、RFICのデザイナがICレベルのデザインに適した方法で使用することができる無線検証用のテスト・ベンチ・ライブラリを構成/パッケージ化することができます。
全2重LTEトランシーバにおける混変調の影響について』または『EDAの新機軸:RF回路におけるメモリ効果』 Webcast (英語)をご覧ください。

GoldenGate 2011 ライセンス

Keysight EEsofではGoldenGate 2011から、新ライセンス方式を標準とさせていただきました。GoldenGate 2011をご利用いただくには、新たなライセンスが必要となります。.

GoldenGateの評価版のご利用を希望される場合は、Keysight EDA担当営業までご相談ください。

GoldenGateのその他のバージョンはこちらをご覧ください。 GoldenGate製品バージョン