Highlights

GoldenGate 4.4.Xの新機能

GoldenGate 4.4.X新着情報 (ログインが必要)

主要デザイン解析機能のアップデート:

  • 性能の向上 — 定常状態解析機能(ハーモニック・バランス)の向上により、精度/収束性を低下させることなく、半分の時間で検証を行うことができます。この他の機能拡張により、ノイズ解析が高速になるだけでなく、Fast Envelope解析におけるPtolemyワイヤレス・テスト・ベンチの活用も可能となりました
  • 高速歩留まり因子解析 — 歩留りに寄与する箇所のみに焦点をあて、歩留まりの向上を実現します。RFICデザイン・フローのすべての段階で、デバイス、回路、ブロックの歩留まり因子を特定できます
  • 定常状態解析機能(ハーモニック・バランス)に基づいた安定度解析 — 大信号Black Box・ナイキスト/固有値安定度解析により、発振器や励振RF回路の不安定状態が検出できます
  • Envelope Transientでの周波数分散コンポーネント用の新しいモデリング・オプション — Envelopeシミュレーションに含まれるSパラメータや伝送ラインの影響をより正確に予測できます

デザイン検証機能の向上:

  • GoldenGate用のワイヤレス・テスト・ベンチ — Keysightの無線検証用IPを活用することにより、GlodenGateの新しいPtolemyワイヤレステスト・ベンチ・エクスポート機能を使用して、RFデザインの規格やカスタム仕様への準拠を検証することができます
  • GoldenGateによるEnvelope-AMSシミュレーション — デジタル/ミックスド・シグナル・コンポーネントを従来のRF解析に加え対応
  • 150種類を超えるコンポーネントが追加されたRFパッシブ・コンポーネント・ライブラリ — ADSパッシブRFコンポーネント・ライブラリをGoldenGate上で使用することにより、パッケージ/ボード・レベルのRFパッシブ・コンポーネントを含めたRFICを検証することができます
  • 並列掃引タスク — モンテカルロ/コーナ解析に加えて、並列掃引タスクもサポートするように、GoldenGateのコスト・パフォーマンスの高いパラレル・ライセンス・オプションの範囲が拡大されました

Description

GoldenGate 4.4.0

GoldenGateは、高度に統合されたRF回路設計に対応する、最も信頼性の高いシミュレーション/検証/解析ソリューションです。 GoldenGate独自のシミュレーション・アルゴリズムは、今日の複雑なRF回路設計の厳しい要求に対応するように最適化されているので、テープアウト前に完成したトランシーバの特性をフルに評価することができます。GoldenGateは、KeysightのRFICシミュレーション/解析/検証ソリューションの1つで、この他にも、3次元プレーナ電磁界シミュレーション用のMomentum、システム・レベルの検証用のPtolemyワイヤレス・テスト・ベンチ、高度なデータ解析用のADS (Advanced Design System)のData Display機能 などがあります。このスイートは、独自の包括的なRFICデザイン・フローの一部として、RFシステム/サブシステム/コンポーネント・レベルのデザインおよび解析をリンクします。GoldenGateは、Cadence® IC5およびIC6プラットフォーム上で動作します。

GoldenGate 4.4.Xは、高性能シリコン/CMOSテクノロジーにおけるRFICデザインのほぼすべての重要な側面に関する機能を強化します。また、RFICの性能や歩留まりだけでなく、生産性向上のための、主要な解析/検証フローの機能を大幅に拡張します。

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新しい高速歩留まり因子解析(Fast Yield Contributor)

近年、高度なサンプリング手法や、コーナ解析用のバウンダリ・モードなどの追加により、性能検証/歩留まりに関する統計的なモンテカルロ解析の機能が向上していますが、回路/ブロック・レベルのデザインに日常的には使用されていません。標準的なモンテカルロ統計テストの実行には依然として時間がかかり過ぎることや、結果からはデザインの統計的なバラツキの原因を簡単に特定できないことが主な理由です。一方、最終検証のためだけの手法と見た場合には、歩留まりの向上に与える潜在的な影響は弱まります。RFICデザイン・フローのあらゆる段階における統計的なモンテカルロ法の現実的な可能性を明確にするために、Keysightでは、高速かつ正確で、デザイン・フローのあらゆる段階における性能のバラツキのデバイス/回路/ブロック・レベルでの原因を特定できる、新しいモンテカルロ解析手法を開発しました。高速歩留まり因子解析(Fast Yield Contributor)を用いれば、主要な潜在的な因子およびそれらの相関関係、性能全体への統計上の影響がわかるので、回路/ブロック/ファンクション・パス・レベルでの最適化が効率的にすすめられます。

定常状態安定度解析(ハーモニック・バランス)

RFICデザインの高性能シリコン/CMOSテクノロジー・ノードに高Ftデバイスを使用すると、回路の安定性に関する新たな問題が生じる可能性があります。RF回路の安定性の解析には多くの方法がありますが、通常は、電位振動の解析には、DC、小信号Sパラメータ解析、またはトランジェント解析が用いられます。これらの多くは小信号なので、比較的迅速に実行できます。しかし、トランジェント解析は大信号の影響を解析する主な方法ですが、実際の発振周波数を決定するには、長いシミュレーション時間と複雑で時間のかかるユーザ操作が必要な場合があります。こうした障害を取り除き、大信号の安定度を解析するための現実的なツールを提供するために、GodenGate 44Xでは、周期定常状態に基づいたナイキスト/固有地安定度解析(ハーモニック・バランス)を採用しています。寄生成分を含む大規模回路の場合でも、何分の1かの時間で、発振器の大信号Black Boxの安定度や励振RF/高速回路を、実際の信号条件で解析できるようになりました。

GoldenGate用のワイヤレス・テスト・ベンチ

無線通信システムは、新しい規格が発表されるたびに複雑化し続けています。システム・エンジニアとRF ICデザイナは、今まで以上に協力して、仕様に基づいた検証を行う必要があります。Keysightでは、Cadence® Virtuoso® ベースのデザイン・フローにおけるRFICのデザイン/検証に、Ptolemyシステム・シミュレータの能力と、Keysightの規格に準拠した無線検証用IPの包括的なライブラリを独自に活用しています。Keysightのこうした取り組みにより、システム・エンジニアは自身の専門知識を活用して、RFICのデザイナがICレベルのデザインに適した方法で使用することができる無線検証用のテスト・ベンチ・ライブラリを構成/パッケージ化することができます。これらの検証用のテスト・ベンチ・ライブラリは、適切なシミュレータ設定、規格準拠/カスタムI/Q変調のRF/ベースバンド信号源、ベースバンド自動データ処理シンク、データ・ディスプレイ・ビジュアリゼーション・テンプレートから構成されています。携帯電話、モバイル・ブロードバンド、デジタルTV、無線ビデオ規格、およびそれらの改良版に対応する、10種類以上の無線検証用のIPライブラリが用意されています。

RFICのデザイナは、これらの無線検証用のテスト・ベンチ・ライブラリをGoldenGateで「仮想テスト・ベンチ」として使用することができます。ゴールデン・スケマティックを変更する必要はありません。アプリケーションには、RF-RF、RF-ベースバンド、ベースバンド-ベースバンド、ベースバンド-RF信号構成の無線デザインが含まれています。こうしたRFシステム・エンジニアとRFICデザイナの連携強化により、システム・レベルの検証IPをRFICデザイン・フローを通して簡単に使用できるので、それぞれが自身の分野に専念ながら、重要な情報を共有することができます。

GoldenGate 44Xのライセンス

GoldenGate 4.4.Xでは、Keysight EEsofの新しいライセンス方式のサポートが追加されています。新しいライセンス方式はサポートされていますが、本リリースには不要です。GoldenGate 4.4.Xは、GoldenGate 4.3ライセンス・ファイルと互換性がありますが、新しいライセンス方式でのみ有効な機能を使用するには、新しいライセンス・ファイルが必要です。
GoldenGate New Style Licensing Guide(ログインが必要)をご覧ください。(英語)

GoldenGateのデモまたは詳細情報をご希望の場合は、 弊社EDA営業までお問い合わせ下さい。

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